遅れ先立つほどへずもがな

  きらきら輝き覚えた 君を見上げるように

kwhとkw/h 話題の真相

一部で話題になっている標記の単位ですが、業界関係者ならあり得ないですね。両方とも違和感がありますが、よりDQN度が高いのはkw/h。この単位を書いた人はkW/hと書きたかったのでしょうが、もしそうだとしてもW(ワット)はJ/s(単位秒あたりジュール)なのでkJ/s/hということになってなかなか深遠な理論に基づいた奇天烈な単位を主張しているようにも見えます。単位時間あたりエネルギー(=ワット)の単位時間あたりの量ということになって、これはちょっと車の速度のkm/hの単位秒あたりの量であるkm/h/sとどこか似ています。km/h/s=1000/3600*m/s^2=0.27777m/s^2ですから速度が毎秒0.27777m/sだけ変化するということなので加速度です。従ってkJ/s/hというのも1000J/s/3600s=0.27777J/s^2となりエネルギー(変化)の加速度(0.27777Wが毎秒変化する量)の単位であるように思われます。
これが使われないのかと言うと、発電機の出力変化速度MW/sは単位時間あたりエネルギーの変化加速度なので、使用者はこれをイメージしているのかなとも考えられます。だからプレス文には「出力:9.88kw/h」と書くのではなく、「出力変化速度:9.88kW/h」(1時間あたり9.88kW変化させる能力)と書くべきで、ついに太陽光発電にも調整力が売りの電源が出てきたということなのでしょう。(笑)

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