遅れ先立つほどへずもがな

  きらきら輝き覚えた 君を見上げるように

星になってしまった私の秘密基地計画

退職して以来、自宅でこそこそいろんなことをやって来ましたが、先日目を付けていた物件に入居者募集がかかっているのを発見しました。
すぐに不動産屋さんに連絡して、翌日に貸事務所の内覧に行ってきました。
家主さんも同席の上、10分程度見学して、申込期限や改装する場合の注意事項などの説明を簡単に受けて帰宅しました。
そこはいわゆるレトロビルで近日中に文化遺産にも指定される予定ということでした。事務所開設を考えている私を見て、特に家内が以前からその物件がいいのではないかといろいろ調べてくれていました。私もだいぶん前ですが、こっそり見学にも行っていました。
実際に現在空室になっている部屋を見てみると、一人で作業するには十分な広さがあり、天井も高いので独房というよりはもう少しいい印象でしたが、レトロビルということもあって共用設備や通路などがいかにも古臭くて快適とは言えない様子でした。また、隣が旅行代理店か何かで対象地域のものだと思われる香を焚いていて臭いがしていることや、向かいの部屋は金髪の兄ちゃんが借りているようでちょっと気になりました。
内覧を経てどちらかというとネガティブな印象を持って帰って来ましたが、しばらく考えてみると、希望していたビルに可能な賃料で入居できる可能性が突然やって来たというのは運命かもしれない、それもこの人生で最後の運なのかもしれないと考え、不動産屋さんに入居申込を提出しました。
一昨日で入居申込は一旦締め切られることになっていました。申し込んだ人は先着優先ではなく、貸主さんが入居者を選ぶので必ずしもあたらないかもしれないと不動産屋さんからは伝えられていました。
そして昨日、他の人に貸すことになったので、今回は残念でしたというメールを受領して、私の事務所開設計画は夢となって消えたのでした。
実際のところ、現在考えている業務内容では事業採算性があまりにも見通せず、結局は純粋な持ち出しになるだろうと想定していました。それでも賃料が比較的安いので最低でも5年程度は持続可能だろう、その頃には私も適当な年齢になっているので体調を考慮して撤収すればいいと考えている程度でしたから、それが貸主さんにもわかっていただろうと思います。今回が連絡のとおり他の人に決まったのか、単に私がリジェクトされただけか、その両方かわかりませんが、要はいい加減いい歳なんだから目を覚ませというご神託だったのかもしれません。
以前会社勤めをしていたとき10年以上いた職場に大量の私物(多くは専門書籍、資料)をため込んでいて、退職時に持ち出せないもの以外は引き上げてきていました。それを部屋の隅に大量に積み上げているのですが、もう維持していけなくなったので、残念ですが処分しようと思います。いよいよこの世間からも切り離されて、専門性のある分野では貢献することがなくなると思うと寂しい気もしますが、特段世間がそれを必要としてはいないだろうとも考えられ、いいきっかけになったように思います。
CDの処分と同じで、専門資料も終活の一環として廃棄します。
あとは、趣味の株取引のためにこれまた趣味のパソコン処理で戦術分析を行って行こうと考えています。それとこのブログと。

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