遅れ先立つほどへずもがな

  きらきら輝き覚えた 君を見上げるように

表記と発音

先日の東西NTTの大規模通信障害についてのNTTからの説明の記事を読んでいると、その中で説明に使用したパワーポイントの資料を見ることができました。記者が書いた報道文には「トラフィック」という単語が出てきていて、ああこいつ素人だなと思っていたら、NTTのパワポにも「トラフィック」が出てきて仰け反りました。
英語では「traffic」なので今の日本語表記では「トラフィック」が自然なのでしょうが、業界では昔から「トラヒック」と書くことになっています。ググってみると電気通信事業法関係の法律でも「トラヒック」が従来から用いられて来たようです。(最近「トラフィック」も使用された例があるとのことでした)調べてはいませんがおそらく今でも技術論文関係では「トラヒック」が用いられているのではないでしょうか。
ちなみに私が学生の頃には「トラヒック」と書いて「トラフィック」と読んでいました。これが普通だったのかはわかりません。ただ、先生からも講義中にそのようなお話があったように朧げに記憶しています。何しろ40年くらい前のことですから。
似たような例でよく見るのは「ビルヂング」でしょうか。大阪ガスの本社は通称ガスビルと呼ばれていますが、正式には「大阪瓦斯ビルヂング」ですね。
トラヒック」にしても「ビルヂング」にしても昔の日本語の発音や表記に対応するものがなかったのでそのように発音ないし表記されたのだと思います。これはこれでノスタルジーを感じます。一方よく見る「ワーニング」は「warning」なので「ウォーニング」が正しくて、これはちょっと誤りとしては品がないように思います。というのも動詞の場合だと「warn」を「ワーン」という人はいないでしょう。
自動車を運転していて「ウォーニングランプ」が点くと驚いて対処しますが、「ワーニングランプ」が点いても意味不明のまま走り続けてしまいそうです。

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