遅れ先立つほどへずもがな

  きらきら輝き覚えた 君を見上げるように

株式における資産評価額~幻想の資産

インカムゲイン(配当益)はゼロ以上しかないのでよいとして、キャピタルゲイン(売却益)は損の場合もあるので「申告分離課税」「源泉徴収」「申告不要」を選んでいれば、証券会社の口座内で損益が通算されて最終的なゲインに対して税金が20.315%分課税されます。
今証券会社の口座にある私の総資産をA、MRFなどで所有している非株式資産をB、株式として所有している資産をCとします。私はこれまでCはその時点の時価(評価額)を用いてA=B+Cを総資産として毎月末の記録をつけてきました。しかし、株式は売却益が出るとゲイン分に対して税金(と正確には取引手数料)がかかります。一方売却損が出るとマイナスゲイン分がそれまでのゲインから減じられることになりますので、損益通算の結果売却損(取引手数料含む)にかかる税金分だけは戻ってきます。つまり売却益と売却損にかかる税金の方向が変わることになります。先ほどのCには含み益と含み損を合算した結果が入っていますから、この時点で既に損益が通算されています。しかし、私は基本的に損切りができない質(たち)で、値下がりしている株は売らずに益がでるまで持ち続ける方式で取引しています。含み益が出ている株を売却すると、購入費用をCP、含み益をΔCPとしてΔCP×0.20315の税金が引かれますので売却後の資産額はCP+ΔCP×0.79685です。一方含み損の株は売却しないのでその時点の価格は資産額をCM、含み損をΔCMとすると、そのままCMーΔCMです。合算するとCP+ΔCP×0.79685+CM-ΔCMとなります。これを通常の損益通算した額CP+ΔCP+CM-ΔCMと比べると当然ながら本当の評価額はC-ΔCP×0.20315となり、含み益のある株価は含み益分の税金が引かれた額であるわけですが、当然ですね。意外にこの税金は馬鹿にならなくて、例えばΔCPが50万円、ΔCMが50万円で評価額を計算すると、C-50万円×0.20315=C-10.1575万円になるので、収支トントンと思っていても実際には10万円強はマイナスだったということになります。
実際には売却額によって決まる株の売却手数料もかかりますので、評価損の株でも手数料分はさらにマイナスになるのですが、頻回取り引きをしなければ一般に手数料は1%以下ですからここでは無視して計算しました。
この評価方法が正しいのかは議論のあるところでしょうが、売買の結果、最終的な損益が思っていたほどになっていないと感じるのならば、私と同じように幻想の資産を勘定に入れていたということなのでしょう。ぜひA=B+C-ΔCP×0.20315で現時点の資産評価されることをお勧めします。(笑)

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