遅れ先立つほどへずもがな

  きらきら輝き覚えた 君を見上げるように

グリーンプログラム廃止されるのか

東海道新幹線や山陽新幹線にエクスプレス予約で乗車すると「グリーンプログラム」という制度によりポイントが貯まる仕組みになっていました。これは例えば新大阪-東京に乗車すると90ポイントが貯まり、1,000ポイント貯まれば普通席特急券料金でグリーン車に乗車できるというものでした。
これが始まった当初は同区間の乗車で100ポイント貯まったので、5往復すれば1,000ポイントになって1回グリーン車に乗れるという仕組みでしたが、途中で制度設計が変更になり90ポイントしか貯まらなくなったのでおよそ6往復で1回グリーン車に乗れるという計算でした。東京へは出張が多かったのでポイントはすぐに貯まって、ほとんどの期間で私はグリーンポイントを2,000ポイント確保していました。この状態だと、東京での予定が伸びて最混雑時間帯に指定を変更するときでも比較的空いているグリーン車が確保できましたので、時間の有効利用という観点からは大変有効でした。
しかし武漢コロナの流行で東京出張がなくなり、1,000ポイント以上あったポイントも何回かは期限が延長されたものの、その後も乗車機会がなくそのまま定年退職したので失われてしまいました。
そして今回の改正(改悪)でグリーンプログラムはついになくなってしまいました。エクスプレス会員になるにはJR東海かJR西日本のクレジットカードを契約しなければならないので、実質的に毎年1,100円の会費がかかります。これもエクスプレス予約の価格設定がかなり安かったこともあり新大阪-東京1往復するだけで回収できたのですが(正確には片道だけで回収できた)、今回の改正(改悪)で割引がほとんどなくなったこともあり、回収率は下がりました。
また、最近ではスマートEXというものができ、交通系カードにクレジットカードを登録しておけばエクスプレス会員とほぼ同じ割引で乗車できるようになったので、会費がかからないスマートEXに対するエクスプレス予約の優位性はほぼグリーンプログラムだけになっていたのに、それも失われた格好です。
要約するとエクスプレス会員はもうやめなはれとJR各社が言っているのと同じであり、あれだけ宣伝して加入させた経緯を忘れて手のひらを反すような仕打ちを繰り出してくるJR各社(東海、西日本)は鬼のように感じます。
最近はキャッシュレスにするとポイントが貯まってお得というようなキャンペーンがなされていて、多くの無知な国民がなんちゃらペイを使用して個人情報垂れ流しで買い物をするようになったようですが、これも普及がある程度進むとおそらくポイントの割合は無限に小さくなると思われます。
「お得」感が売りの商品の賞味期限は思ったより短くて、利益を享受するためにはアーリーアダプターにならなければならないというのがなかなか難しいところです。特に仕組みができた時点では、取り扱いできる店が少なかったりして利便性がよくないのが普通ですので、それをものともしない強靭な精神力が必要とされるようです。
どんどん嫌な世界になりつつあるように感じる今日この頃です。明日もまたなにかよくないニュースがあるのでしょうか。

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