遅れ先立つほどへずもがな

  きらきら輝き覚えた 君を見上げるように

時間差による事実の説明性の減少

例の東大教養学部に苦情を言ったら全世界に向かって反論されたという事象。ところどころで書かれていますが、私も読んだ瞬間気になっていましたので少しだけ。

5月17日の夕方にシステムにアクセスしたことと5月17日11時までに欠席申請ができるかどうかですが、この事実だけでは因果関係の完全な証明にはならないですね。彼の病状の推移が悪化傾向だったのかそうでないかで、11時に欠席申請ができたかどうかの確率は変わりますから。

ただ、この事例だけでなく、この教科に関する個人の成績がやんわりと公開されているという事実が問題だという意見を見て少しだけなるほどと思いましたが、そもそもD判定を喰らうかどうかが焦点なのですから、既にDだった人がその他の項目を主張しても東大としては否定したくなるわな、とも感じました。

東大は進振りがありますから、学生も必死なのはわかります。ただ、それなら必修科目でC判定喰らうぐらいなら、留年してそれよりいい判定を選ぶというのが普通だったような気がします。まあ、翌年の進振りの状況は予測できないので、進学予定の学部なり学科が今年は底抜け予想だったりするとC判定でもいいという判断もあります。

難しいですね。

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2022年8月20日追記

他の記事を見ていると、当該学生は理科Ⅲ類らしいので基本的に底抜けはないような気がしてきました。結局6回の授業の内3回が欠席であり、その内1回は無通告欠席なので出席率では不利なものの、昨今は出席率だけで成績を判定するのは好ましくないことになっているらしく、やはりレポートなどによる内容の判定が好ましくなかったということでしょうか。当事者ではないのでよくわかりません。

ただ個人的感想として、必修科目では余程酷くなければC判定くらいは付けてやれよという気はしています。しかし期末に試験がない科目では、試験を受けないことによる単位未取得で留年し、翌年やり直す(よりよい成績を目指す)という学生にとっての選択肢がないので、2回までなら可能な留年(教養の期限は4年だったかと)制度を選べるようにしておく必要もあるのでしょうか。