遅れ先立つほどへずもがな

  きらきら輝き覚えた 君を見上げるように

ノイズキャンセリングに関する...

少し前に書きましたが、SonyノイズキャンセリングヘッドホンWH-1000XM4 Sと、同じくノイズキャンセリングイヤホンWF-1000XM4 Sを買いました。購入後レビューをと思っている内に時間が経ち、後継のWH-1000XM5の話題が出るようになってきたので、旧型にならない内にこれまでの使用感を記しておきたいと思います。以下ややこしいのでそれぞれヘッドホンとイヤホンと書くことにします。

最初に買ったのはヘッドホンであり、4万円以上と、結構決心が必要な額でしたが、騒音を抑制したいという必要性のためオンラインで注文しました。噂に違わずノイズキャンセリングに関する性能は非常に高く、衝撃音のような周波数の高い音は消えませんが、低音から人間の話し声の周波数あたりまでかなりの減衰効果があり、装着していると音楽を流していなくても後ろから近づく人の気配すら感じないというのが私の感覚です。聴力には人による差がありますので万人がそうだとは断言できませんが、これまでのWALKMAN付属のノイズキャンセリング機能に比べると、随分高い周波数まで打ち消されているように思います。

それよりも驚くべきは本来の性能たるヘッドホンの音でして、音楽が流れるとその瑞々しさの程度が尋常ではないことです。ただ、電源を落として裸のスピーカーの音で聴いてみた場合と比べると一目瞭然なのですが、これは完全に電子回路によって作られた(補正された)音のようです。ただ不自然さはなくて、ああいい音だなと感じることができる技術は素晴らしいと感じます。

現在使用している範囲内では問題はありませんが、これまでの経験によると2~3年でパッドなどの部分が劣化してくることと、いずれは電池の性能が落ちてくるので、その寿命がその程度しかないということが危惧されます。3年としておよそ1万円強/年のコストがかかるのであり、大昔に買ったオーディオテクニカのオープンエアヘッドフォンが20年以上も使えていることに比べるとコストパフォーマンスの差が気になるところです。

また、音楽をかけていない状態で右側からサーというノイズが常に出ているのが若干気になります。他の人のレビューでもその話が出ていますのでそんなもののようですが、音楽がかかっていると気にならないのでこれは我慢の範囲内です。

一方のイヤホンについては、ノイズキャンセリング・再生音の性能ともにヘッドホンには一歩譲る感触です。ただ、モバイル用途ではノイズキャンセリングについてはもう少し改善されるとよいと思いますが、音に関しては小径スピーカーであることを考えると十分いい音が出ていると感じます。大きな問題としては、充電もできる付属ケースに装着するとイヤホンが磁石でパチッとくっついた状態になって、その丸い形状もあいまって取り出しが非常に難しいです。外で取り出すときには最大限の注意を払わないとどこかへ飛ばしてしまうことになりかねません。

ちなみに私の耳には最初から装着されている中の大きさのイヤーピースがジャストサイズで装着感も悪くありませんし、簡単に落ちてしまうということもありません。

このイヤホンも値段が3万円程度ということを考えると、やや決心が必要な買い物ですが、悪くはない選択だと思います。

ヘッドホン・イヤホンはいつも安物を買って残念な結果に終わることが多いので、今回は高すぎるということはありますが、もの自体は良かったと思います。

以上、あまり役に立たないレビューでした。

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